11.売上高報告
保険料計算基礎額を
売上高にする場合
保険料はどのように算定されますか・・・? | ||
保険料計算の基礎額は売上高です。それも包括契約時は予想売上高でもって最低保険料(A)、売上高報告時は確定売上高でもって確定保険料(B)をそれぞれ算定し、(B)マイナス(A)による精算払いに備えます。 | ||
売上高報告の役割が分かりました。 | ||
保険料の精算払いのときは、取引の都度に保険をかけたと同様の効果をもたらすと言えます。 |
保険会社のアンダーライターの
総合的判断力による場合
プロジェクト案件はどのようにして保険がかかりますか・・・? | ||
国際的に競合する案件ではOECD輸出信用ガイドライン等が斟酌されますが、保険会社のアンダーライターによる総合的判断に基づいて保険引受の可否が決められます。 | ||
入札案件はどのようなことに留意しなければなりませんか・・・? | ||
国際入札案件では、競合先がOECD輸出信用ガイドライン等に対応していることを考慮し、入札条件を決めるようにします。 |
保険料の精算払いがある場合
保険料の精算払いが生じるのはどういうときですか・・・? | ||
それは最低保険料(A)<確定保険料(B)のときです。 | ||
それは、どういう意味ですか・・・? | ||
それは予想売上高を低めに見積もりますと、それだけ最低保険料も下がり、保険料の精算払いに対応することができます。 | ||
予想売上高は確実に見込める額を見積もって包括契約に臨みます。 |
保険料の払戻しがない場合
保険料の払戻しはできませんが、それが生じるのはどういうときですか・・・? | ||
それは最低保険料(A)>確定保険料(B)のときです。 | ||
それは、どういう意味ですか・・・? | ||
それは予想売上高を高めに見積もりますと、それだけ最低保険料も上がり、保険料の払戻しの状況です。しかし、その払戻しがありませんから留意しなければなりません。 | ||
予想売上高は高めにならいように見積もります。 |
第11番のシナリオ群では、ユーザンス180日を境にして180日以内案件は包括定義に基づいたすべての取引について予想売上高を保険料計算基礎額とし、売上高報告により保険料精算が行われることと、ユーザンス180日超のプロジェクト案件は保険会社のアンダーライターによる総合的判断に基づくことに分けて紹介しております。
また、留意すべき事項としては、包括系のうち保険料基礎額にあたる予想売上高を低めに見積もった場合に保険料の精算払いになることと、逆にそれを高めに見積もった場合に保険料の払戻しの状況のところ、保険約款の定めによりその払戻しが行われるないことを紹介しております。
1.ユーザンスの制約 | 180日以内案件 (包括系) |
包括系の定義に基づいたすべての取引を対象としたもの。 |
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180日超案件 (個別系) |
潜在的な懸念のある取引を絞り込みできるもの。 | |
2.年間5回の手続き | 質問書の年間予想売上高⇒最低保険料(=予想保険料×原則80%)・・・(A) | |
四半期毎の売上高報告書⇒確定売上高から確定保険料の計算・・・・・・・・(B) | ||
(B)-(A)=精算保険料の支払い。(B)>(A)の前提。 | ||
3.カウントダウン | 売上高の報告期限(第1四半期~第4四半期の報告期間+15日のこと。)をカウントダウン化し、関係者で情報の共有化を図るもの。 | |
売上高報告書とは、海外取引では国別売上高の累計額(国内取引では主要バイヤーとそれ以外に大別したバイヤー別月別の売上高)のデータであって、保険料の精算等にあてられるものを言います。 |