A.保険対象範囲

金川貿易保険事務所

漫画画像A

ここでは、保険対象範囲は取引単位とした貨物代金額とするか、それともその貨物代金額を統合した債権とするかどうかです。
公的保険では、個別系と包括系が併存し、かつ、包括系は「船積み前」と「船積み後」をいわゆる「一気通貫」のもとで保険をかけるもの(企業総合保険)と、そうでなく「船積み後」の保険だけとし、それにオプションで「船積み前」リスクを付加するもの(簡易通知型包括保険)があります。そこでは、貨物の購入契約における前払いリスクに係る損害は対象外にするものです。
民的保険では、売買契約に係る債権(「回収費用」を含む)の保険にオプションで「積出し前」リスクを付加するもの(売買契約締結日から「事故扱い」時までの「製造費用」),及び商品の購入契約(国内での調達を含む)に係る前払いリスク(売買契約額の40%以内の前提)に係る損害を付加するものがあります。
 2スキームで関心のあるのは、貨物の購入契約における前払いリスクに係る損害のところです。