6.新規バイヤーの発掘
新規バイヤーの発掘が1番重要であり、回収業務+与信業務を事実上アウトソーシングすることによって、専念できる余裕が生まれると言えます。
バイヤーの経営破綻が判明しても保険をかけていますと、保険会社の回収力をあてにすることができます。セラーは、新規バイヤーの開拓に専念できる余裕が生まれることがあります。それが、保険を利用しておりませんと、自社の回収力に頼るしかありません。そこでは、セラーは新規バイヤーへの開拓をはじめとしたマーケット維持に専念できないかもしれません。
取引信用保険を利用する場合
セラーは付保していますから、目星を付けた新規バイヤーについて「信用調査報告書」を手配することなく、セラーは保険会社のホームページを介してクレジットリミットを希望することができます。そこでは、保険会社の構築しているクレジットリミットのデータベースにヒットしますと、当該バイヤーのスコアも含めてクレジットリミット希望額に対して(A)満額回答、(B)一部承諾、(C)拒絶されることがあります。しかし、当該データベースにヒットしない場合には、当該保険会社が別途信用調査を実施するようになります。そして、クレジットリミット希望額に対して(A)から(C)までのいずれかになります。これは原則2週間後に分かるわけです。セラーでは、そのクレジットリミットの範囲内で商談をすすめることができます。
取引信用保険を利用しない場合
セラーは付保していませんから、信用調査機関経由新規バイヤーについて「信用調査報告書」を手配しなければなりません。そして、セラーは、その「信用調査報告書」を取り寄せますと、社内の与信管理規定に照らして与信額を設定し、その与信額の範囲内で商談をすすめます。これは「裸与信」にあたります。