1.懸念材料
海外取引では船積みができなくなったり(積出し前危険:積出し不能のこと。)、あるいは債権回収ができなくなったり(不払い危険:債権回収不能のこと。)する懸念があります。それを保障しているのが貿易保険です。その貿易保険には民間の保険会社が扱っている取引信用保険があります。
積出し後の懸念にオプション扱い(特約を付し所定の保険料を支払うもの)で積出し前を加えることによって積出し不能や債権回収不能に備えることができます。
また、保険契約の方式には「個別系」と「包括系」があります。「包括系」とは懸念する取引だけでなく、特約の条件等に合致するすべての取引に保険をかけるものであり、「個別系」とは懸念する取引を選んで保険をかけるものです。取引信用保険で扱うユーザンス180日以内の案件では「包括系」だけです。